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土曜日, 10月 24, 2020

私の人生を変えた本

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  皆さん、こんにちは。私は韓国から来た金垠沃と申します。日本に来てからもうすぐ二年になります。私の家族は主人と二歳の息子と六カ月の娘です。

  今日は私の人生の中で一番強く影響を受けた本を皆さんに紹介したいと思います。そのためには、まず私の幼いころの話をしなければなりません。私は韓国の南の方の小さな村で生まれました。祖父母と両親、三人の弟がいる家庭の長女として育ちました。家族が多かったので他の人より一歳早く小学校に入学しました。学校では勉強がよくできる真面目な生徒だったと思います。卒業式では最優秀賞をもらって中学校に入りました。中学校でも続けて成績が優秀で、友達との関係もよく、家庭にも特別な問題はなかったので順調な生活でした。しかし、なぜか私にとっては何の満足も喜びもありませんでした。

  ある日突然、人生というものが私にとって、とても重荷に感じられて、私自身の力では人生をうまく生きて行くことが無理だと思いました。一生懸命勉強することや競争で勝つこと、また成功することにどんな意味があるのか全然わかりませんでした。人生の目標を知らないまま一生懸命頑張って生きて行くことは何の意味もないと思ったら、やる気が全部なくなりました。一生懸命やって来た勉強もやめて、おとなしい長女と真面目な学生としての役割もやめてしまいました。急に、おかしくなった私の様子を見て両親や先生たちは大変ショックを受けました。両親は病気だと思って全国のあちこちの病院に私を連れて行ったりしましたが、全然役に立ちませんでした。有名なお坊さんがいるお寺まで私を連れていったりもしました。しかし、そんな両親の苦労は私をもっと苦しめることにしかなりませんでした。中学一年生を半分くらいも通ってなかったのに、学校をやめてしまった私のために両親は涙の日々が続きました。制服を着て道を歩いている学生たちを見ると、両親は私のことを思って涙を流したと後で聞きました。

  ある時、韓国の釜山という町で看護師として働いていた叔母から、聖書のみことばが書いてある数枚の小さなカードを貰いました。それを読んでいるうちに、何の希望もない暗闇の中にいた私は何か小さな光を感じはじめました。その中で今も覚えている聖句があります。旧約聖書のイザヤ書四十一章十節のみことばです。「恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。わたしがあなたを強め、あなたを助け、わたしの義の右の手であなたを守る。」それを読んで、私は以前に経験したことのない平安と力を感じました。もしかしたら聖書が私の人生の問題について答えてくれるかもしれないという小さな希望が生まれました。聖書は幼い私にとっては難しい本ではないかなと思いましたが、新約聖書から少しずつ読みはじめました。よく理解できない部分もありましたが、何回も繰り返して読んでいるうちに少しずつ分かるようになり、私の心に喜びが湧いてきました。聖書は知識や情報を得たり、教養を高めたりする一般の本とは全然違って、驚くべき秘密をもっている本であることを悟りました。病院では決して解決できなかった私の人生の悩みについて聖書はその答えを、ちゃんと教えてくれました。それはどんな宝物より、もっと尊い発見で、素晴らしい出会いでした。

  それ以後、私は再び学校に通うようになり、この世での生きる意味もわかるようになりました。また勉強も一生懸命にするようになり、勉強を始める前には必ず聖書を読みました。日曜日には村の小さな教会に行って聖書の話を聞いたり、聖書の中でわからないことについては質問したりしました。そして学校では勉強がよくできて、卒業までずっと一番でした。高校に入り、またソウルの教育大学を卒業して、小学校の教師として十一年間働きました。学校で教えることもとても楽しく、生きがいのある仕事でした。しかし、今私にはもっとやりたいことがあります。それはもっと聖書を読んで勉強することです。できれば聖書について知りたい人を助けてあげたいと思っています。

  皆さんは、聖書がどんな本だと思いますか。皆さんの中で聖書を一回以上読んだことがある方がいらっしゃいますか。ここで皆さんに聖書について少し紹介したいと思います。

世界のベストセラー1位聖書、

 聖書は約千五百年間、四十人くらいの著者たちによって書かれた本です。大きくわけて旧約聖書の三十九巻と新約聖書の二十七巻、全部で六十六巻から成っています。その内容は歴史、律法、預言、詩、福音書、手紙などがまとまっています。不思議なことは、とても長い年月の間、それぞれ違う時代に住んでいた著者たちによって書かれたのに、その内容はお互いに密接な関係があり、また何百年前の預言が間違って成就されたこともありません。それは多くの歴史家と科学者たちの研究に基づいて証明された事実です。聖書にはその理由について、こう書いてあります。新約聖書のテモテ第二の三章十六節、「聖書はすべて神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。」

  歴史的に、聖書よりももっと多くの人々に読まれている本は他にはないと、ほとんどの人が知っています。私の国、韓国では聖書を読みながらノートに書く人もいますし、ラジカセで聞く人もいます。若者たちはパソコンで聖書を読んだり、聞いたりします。そして、英語や、いろいろな国の言葉、また聖書が書かれた時代の原語で勉強しながら読む人もいます。毎日の食事のように精神的、霊的な食事として毎日聖書を読んでいます。日本に来て、びっくりしたことは電車の中で本を読んでいる人はいますが、聖書を読んでいる人は一人も見たことがないということです。もう一つは、残念ながら日本では聖書がとても高くて、韓国の約十倍ぐらいの値段です。しかし、私には聖書の教えをとても大切にして、一生懸命読んで、勉強して聖書のことばに従っている日本人の友達が何人かいます。本当に嬉しいことです。

  そして最近、私は三浦綾子さんの『新約聖書入門』という本を読みました。彼女が聖書に出会ったのは結核療養所で出会った医学生の友達からでした。彼女ももちろん、多くの疑いと疑問をもって聖書を読み始めましたが、続けて読んでいるうちに知らないことばかりだった聖書が益々面白くなってきて疑問が一つずつ解決して行くプロセスを正直に描いた本でした。とても理解しやすくて面白かったです。

  私にとって聖書との出会いは、ただ一つの本ではなく、一人の人格との出会いでした。時には母親のような愛を、時には父親の戒めを受けている感じがします。また優しい先生のように、わからないことを教えてくれたり、親しい友達のように、人生のいろんな悩みについて相談できたりします。皆さんの中で昔の私のように、人生の意味がわからなくて悩んでいる方がいらっしゃいますか。またもっと多くの知恵を得、もっと豊かな人生を歩んでいきたいと思う方がいらっしゃいますか。ぜひ聖書を読んでみてください。ただ読むことではなく、勉強してみてください。できれば聖書をよく知っている人から教えてもらうことがいちばんいいと思います。必ず聖書の教えが、あなたの宝物となることを信じます。人生の悩みや試練の中にあっても、それに耐えられる力と、乗り越えられる勇気が出ると思います。私の人生の父と母、先生と友人である聖書を皆さんにも、ぜひ勧めたいと思います。どうもありがとうございました。

上記の文章は、平成14年に東京都稲城市で開催された外国人のための日本語大会で発表したものです。

金垠沃 宣教師

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