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土曜日, 10月 24, 2020

祖父の信仰にならって

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田炳斗(TBIC東京湾国際教会 牧師)

 私は、日本の植民地時代、韓国で牧師をしていた祖父を持つ4代目のクリスチャンです。祖父は、神社参拝を拒否したために10回以上投獄され、さまざまな迫害を経験しました。ですから、当然、祖父は日本人を憎んでいたと思っていましたし、私自身も日本人が好きにはなれませんでした。

 ある日、私は祖母の証を聞くことができました。そして、殉教した祖父の手紙を見せてもらい、とても驚きました。祖父母は、私たち家族を迫害した日本に対して、何の恨みも持っていませんでした。手紙には、帝国主義に走る日本は福音を知らないために誤った道を歩んでいると書いてありました。聖書の十戒の第一、第二戒を守ろうとして投獄されたのに、もし「敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい」という主の命令に従わなければ、投獄された意味がないと語っていたそうです。後になって知ったのですが、みことばを伝えるために休む時間も、食べる時間もなかった祖父にとって、むしろ牢屋の中だけが休息のときになったそうです。質素な食事でもご飯を食べることができ、寝る時間も十分に取れたのです。祖父は、投獄の前よりも健康になって出所したということです。その話を聞いて、私も祖父の信仰にならって日本人を愛することを決心し、日本宣教を志すようになりました。

 ある日私は、尹東柱という詩人の生涯を扱ったドキュメンタリー番組を見たことがあります。当時、彼は留学生として日本に来ていましたが、抗日運動を計画したという疑いがかけられ、福岡刑務所に入れられていました。そして、その刑務所で彼は死んでしまうのです。刑務所で聖書を読んでいる尹東柱と祖父の姿が、ダブって見えました。最後のシーンで、看守から聖書を奪われて「聖書を返してください」と叫ぶ彼の声が、まるで私を呼ぶ声のように聞こえてきました。
 今から20年ほど前のことです。「日本人に福音を伝えなければ」と、私は日本宣教に熱く燃えていました。「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。寛容を尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい。」(第二テモテ4:2)。「もし、福音を宣べ伝えなかったら、私はわざわいに会います。」(第一コリント9:16)。使徒パウロのような情熱で、私は日本のために切に祈り続けました。そして神さまの導きにより、2001年4月21日、私と妻、息子の3人で日本の地を踏むことになりました。後から生まれた娘は、日本に来てから与えられた子どもです。

 「イエス・キリストは、きのうもきょうもいつまでも変わることがありません。」(ヘブル13:8)。いつまでも変わらない主イエス・キリストは、すべての民族が聖霊のうちで一つになることを願っておられます。私にとって日本は、歴史的に痛みを覚える国であることは確かです。祖父や家族の夢を奪った日本に、私は複雑な思いでいっぱいです。しかし、イエス・キリストの十字架により、私も一万タラントの借金を免除してもらった者です。ですから、主が愛しているこの日本の魂に心を開くことができるのです。民族感情と歴史問題を超え、すべての名に勝る主イエス・キリストの御名によって、日本人を深く愛することができます。神の国を共に建て上げて行く信仰のパートナーとして、これからも日本人と共に歩みたいと切に願っています。

 私の牧会哲学について書いておきたいと思います。
 礼拝:礼拝はリバイバルの始まりです。真の礼拝は人を変え、教会を変え、この世を変えます。礼拝に命をかけるとき、リバイバルは必ず起こるのです(ヨハネ4:23)。
 教育:福音を携えて世に遣わされ、この世を変革する人を養育します。自爆テロリストではなく、愛と平和の使者として世界に光を照らす人材を育成します(第二テモテ4:2)。
 宣教:福音を必要とするすべてのところで仕えます。日本と世界の果てに至るまで、私たちを必要とするすべてのところに出かけて福音を宣べ伝えます(第一コリント9:16)。

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